次世代につなぐ鵜舟造船技術
- 鈴木 友昭
- 2024年2月22日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年3月2日
鵜舟の造船・舟大工育成事業の見学会に行ってきました。
1,300年以上の歴史を持つの長良川の鵜飼ですが、その漁になくてはならない鵜舟とその造船技術は存続・継承の危機にありました。老朽化した鵜舟と舟大工の減少です。現在鵜舟をつくることのできる舟大工は、岐阜県内にご高齢の那須清一さんと那須さんの直弟子 田尻浩さんの2名しかいないのが現状です。
そんな中 長良川鵜飼保存会は、令和3年度から鵜舟の造船・舟大工育成に取り組んでいます。長良鵜飼の鵜匠6名が現在使用している老朽化した鵜舟を新調することと、造船作業を通じて舟大工の後継者を育成することが目的です。
これまでも、2017(平成29)年度に岐阜県立森林文化アカデミーや東京文化財研究所が鵜舟の造船過程を詳細に記録したり、2020(令和2)年度に岐阜市が鵜飼観覧船造船所で鵜舟の造船に初挑戦したりするなど、鵜舟の造船技術や舟大工の継承に向けた取り組みが行われてきました。長良川鵜飼保存会も、国重要無形民俗文化財「長良川の鵜飼漁の技術」の保護団体として、舟大工の確保に積極的に取り組んでいきます。
長良川うかいミュージアム近くにできた鵜舟造船所は気軽に見学することができます。
鵜舟は高野槙(コウヤマキ)という浴槽などにも用いられる防水性の高い木材が使われます。その香りも楽しめる見学会でした。
舟大工 田尻さんの巧妙な釘打ちの様子をぜひ動画↓でご覧ください。
鵜舟の造船・舟大工育成
令和5年度 鵜舟の造船・舟大工育成 進捗状況
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